自分がオーストラリアで過ごした約3年間のうち、ほとんどの期間はシドニーだった。とはいえ、ファームの仕事でタスマニアやバンダバーグに住んでいたこともあるし、メルボルンにも短期間滞在していたことがある。その中でゴールドコーストとブリスベンには過去5回ほど訪れていて、行くたびに「やっぱりここは観光するには最高だな」と感じてきた。
なので今回は、これまでの自分の経験を踏まえながら、ゴールドコーストとブリスベンの旅行について話していこうと思う。
ゴールドコースト・ブリスベンはどこか
ゴールドコーストとブリスベンは、どちらもクイーンズランド州(QLD)にある。シドニーから見ると北に約800〜900kmほど離れていて、オーストラリアの広さを考えると当然ながら移動は基本的に飛行機になる。シドニーからなら約1時間20分、メルボルンからでも2時間ほどで着く。
もちろん、倍以上の時間をかけて電車やバスで行くことも不可能ではないが、正直コスパ的にも微妙だし、そういう手段で行った人はあまり見たことがない。自分は一度だけファームの関係でシドニーからブリスベン間を車で往復したことがあるが、あれはなかなかの長旅だった。車で行くなら1泊は確実に必要だと思う。
ただその分、ニューキャッスルやコフスハーバーといった沿岸の街に寄れたり、走行中に野生のカンガルーと出会えたりする。時間に余裕があって、オーストラリアの景色をじっくり楽しみたい人にはかなりおすすめの移動方法でもある。
ちなみにゴールドコーストとブリスベンは100kmほどしか離れておらず、電車で2時間ほどで移動できる。なので、一度の旅行で2都市を回れるのが魅力的だ。
またQLD州はシドニーやメルボルンよりも北に位置しており、赤道に近いため気候も暖かい。自分は4月と6月に行ったことがあるが、4月は普通に夏のような気候でプールに入れるほど。6月でも長袖シャツくらいで全然大丈夫だった。冬でも快適に過ごせるのがQLDの魅力でもある。

↑このへん
観光する場所
まずはゴールドコーストから。
ゴールドコーストは典型的なリゾート地で、観光地が本当に多い。2〜3日程度では到底回りきれない。代表的な観光スポットとしては、巨大プール施設の「Wet’n Wild」や「ホワイトウォーターワールド」、テーマパークの「ムービーワールド」や「ドリームワールド」などがある。
シドニーやメルボルンに住んだことのある人なら分かると思うが、ああいう都市には「ルナパーク」くらいしか遊園地がないので、こうしたテーマパーク体験は結構貴重。
個人的に一番印象に残っているのは「ムービーワールド」だ。雰囲気的にはユニバーサル・スタジオに近いが、ユニバにはない世界観やアトラクションがあるので、行ったことない人は一度体験してみる価値があると思う。
街の雰囲気もかなり良く、中心地の「サーファーズパラダイス」はまさにリゾートの象徴。名前の通りサーフィンが有名な場所で、朝から多くのローカルや観光客が波に乗っている。機会があればぜひ挑戦してみるといい。

↑ムービーワールド
一方でブリスベンは、どちらかというと「街」としての魅力が中心。観光地というよりは都市としての洗練さを楽しむ感じだ。ただ、2031年のオリンピック開催を控えている影響で、ここ数年ブリスベンはものすごい勢いで変わっている。
自分が初めて行った2016年頃は正直あまり魅力を感じなかったけど、今では高層ビル群が立ち並び、カジノもでき、街の雰囲気が大きく変わっている。特に「サウスバンク」エリアは、ブリスベンの象徴的な観光地で、人工ビーチやモニュメント、川沿いの散歩道など、歩くだけでも楽しい。
そして2024年に新しくオープンした「The Star」カジノは、ぜひ一度は行ってみてほしい場所。シドニーのStarとは違い、超高層ビル型で、最上階からは夜景が一望できる。普通にレストランやバーとしても利用できるので、カジノ目的じゃなくても楽しめる。
ブリスベンから少し足を伸ばせば「マウントクーサ展望台」もおすすめ。ここからの夜景はかなり綺麗で、地元民のデートスポットとしても有名だ。さらにフェリーでモートン島に渡るのも人気で、透明な海や砂丘アクティビティを体験できる。
あと忘れてはいけないのが、QLDでは「コアラを抱っこできる」という点。シドニーのあるNSW州では法律的にコアラを抱っこできないため、観光客はわざわざQLDまで来ることもある。せっかく来たなら、ぜひこの体験もしておきたいところ。

↑ブリスベンの人工ビーチ。無料で入れるのも魅力
過去自分が旅行した時の日程
自分がゴールドコースト・ブリスベンに行ったのは全部で5回。中でも印象に残っている旅行を紹介しておく。
(※3回目と4回目はファームの行き帰りで1泊した程度なので省略)
●1回目(2009年・高校の修学旅行)
初めてのQLDは高校の修学旅行だった。ゴールドコースト4泊、シドニー3泊のスケジュール。
初日はほとんど寝ていたので記憶が薄いが、2日目はムービーワールドへ。3日目からはホームステイで、オーストラリア人の家庭で過ごした。英語力もまだ乏しかったけど、ホストファミリーは優しかったし、オーストラリアの生活を体験できたのは良い思い出だ。ホストの家の子どもが当時1歳くらいだったけど、今思うともう自分と同じくらいの年齢になってるのかと思うと、時間の流れが怖い。
●2回目(2016年・学生ビザ留学中)
学生ビザでシドニーに留学していた頃、学校が変わるタイミングで1ヶ月ほど休みができたので旅行を決行。ブリスベン2泊3日。
初日はスーパーラグビーの試合観戦。当時ブリスベンのチームに所属していた五郎丸を見に行った。運良く写真も撮ってもらったのを覚えてる。
2日目はゴールドコーストを観光。修学旅行ではほとんど街に出られなかったので、改めて歩いてみると新鮮だった。
3日目はブリスベンシティを散策してから午後の便で帰宅。今振り返るともう少し長く滞在してもよかったなと思う。
●5回目(2024年〜2025年・年末年始)
直近で行ったのは2024年の年末から2025年にかけて。友達と一緒だったので、がっつり観光モード。
1日目はホワイトウォーターワールド、2日目はムービーワールド、夜はカウントダウンと花火。ちなみに年越しイベントなら断然シドニーの方が迫力があるが、ゴールドコーストもそれなりに盛り上がる。
3日目は朝サーフィンをして、午後からブリスベンへ移動。サウスバンクを歩き、The Starを覗いて、夜は街で軽く食事。
4日目は友達を空港で見送った後、ブリスベン在住の友達と合流して軽く観光してからシドニーに戻った。

↑ゴールドコーストの年越しの花火。シドニー の方が規模はデカそう。。
まとめ
ゴールドコーストはリゾート、ブリスベンは都市、どちらも違う魅力を持った街。
シドニーやメルボルンのような忙しさがなく、気候も暖かく、のんびり楽しめる場所だ。
そしてQLDに行く最大のメリットは、一度で「自然・都会・リゾート」の全部を味わえることだと思う。
自分はQLDに4ヶ月ほど住んだことがあるけど、気候も良くて人も穏やか、個人的にもかなり好きな州のひとつだ。少し北に行けば世界遺産のグレートバリアリーフ、さらに上にはケアンズという有名なリゾート地もある。
1つの州の中に、主要都市が3つ(ブリスベン・ゴールドコースト・ケアンズ)もあるのはオーストラリアでもQLDだけ。
シドニーほどの規模ではないが、観光でも短期滞在でも不自由なく過ごせる。
自分は最終的にシドニーが一番好きだったけど、QLDの穏やかで開放的な雰囲気はやっぱり特別だと思う。
次回は、自分のホームでもあるシドニーの観光についても書いてみようと思う。

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