自分は約3年間オーストラリアに住んだが、その中のコミュニケーションの一つに「お酒」というものがどのコミュニティでも大切にされてきた。語学学校、シェアハウス、職場、どこに行ってもお酒は人と人を繋ぐツールとして自然に存在していた。
自分はオーストラリアに来たばかりで、まだ英語が全然喋れない時、お酒を飲むと英語は話せないのになぜか日本人以外ともコミュニケーションが取れることがあった。文法もめちゃくちゃ、単語も出てこないのに、なぜか笑い合える。不思議と会話が成立する。今思えば、あれは「言葉」ではなく「雰囲気」でコミュニケーションしていたんだと思う。本当にお酒の力というものは不思議だ。
オーストラリアの中でもお酒というものを楽しみの1つと考える人は多い。週末になればパブやバーは人で溢れるし、家でも気軽に飲む文化がある。BBQとお酒はほぼセットみたいなものだ。
自分もお酒で大変な思いをしたこともあったが、それ以上に助けられたことの方が多かった。人脈が広がったのも、お酒の場がきっかけだったことは間違いない。
なので今回は、お酒というものがオーストラリアの文化の中でどのように根付いているか、基本的なルール、人気のお酒の種類など、オーストラリアでのお酒事情についてお伝えしていこうと思う。
基本的なルール
まずは知らないと普通にトラブルになる可能性もあるので、オーストラリアのお酒に関する基本ルールを押さえておく。
①飲酒は18歳から
これは日本と同じ。ただし日本よりかなり厳しくチェックされる。パスポートやIDの提示を求められることも多く、特に見た目が若いとほぼ確実に確認される。
②ボトルショップ(酒屋)でしか基本買えない
日本みたいにコンビニで気軽に酒は買えない。
「BWS」や「Liquorland」などの専門店で購入する必要がある。スーパーの中に併設されていることはあるが、完全に区切られている。
③公共の場での飲酒は禁止のエリアが多い
ビーチや公園で飲める場所もあるが、基本は禁止のエリアが多い。知らずに飲んで罰金を取られるケースもあるので注意が必要。
④ラストオーダーが早い
州や店によるが、日本より早めに締まるバーも多い。夜中までダラダラ飲む文化というより、「早く飲んで早く帰る」スタイル。
⑤泥酔にはかなり厳しい
酔いすぎると普通に入店拒否されるし、バーから追い出されることもある。RSA(Responsible Service of Alcohol)という資格があり、店側も厳しく管理している。
日本より自由そうに見えて、実はルールはしっかりしているのがオーストラリアのお酒文化の特徴。
オーストラリアで良く飲まれているお酒
ここからはコンサート会場などのバーカウンターで仕事経験のある自分が、オーストラリア人でよく飲まれているお酒について紹介していく。
まず基本的にオーストラリアに住んでる人たちが飲んでるのはワインかビールだ。
■ワイン
主な食事がパンや肉料理中心というのもあるのか、ワインを飲む人はかなり多い。特に女性はワインを飲んでいるイメージが強い。一方で男性はビールをメインに飲んでる印象。
ワインに関しては種類が多すぎて何とも言えないが、どこのバーでもほぼ確実にあるのがShiraz(シラーズ)。

【南オーストラリア州の複数のシラーズをブレンド】クヌンガ・ヒル シラーズ [ 赤ワイン ミディアムボディ オーストラリア 750ml ]
赤ワインを頼む時に迷ったらとりあえず「Shiraz」でOK。これはガチでどこにでもある。
そして何より重要なのがワインが安い。
バーでもグラス$5くらいからあるし、ボトルも激安だと$3とかで売ってる。正直、水より安いレベルの時もある。
ビールはだいたい1缶$5以上するので、若い時は「安く酔える」という理由でワインばかり飲んでた。最初は「何が美味いんだこれ」と思ってたが、慣れって怖いもので、気づいたら普通に美味しく感じるようになっていた。
ちなみに日本でもオーストラリアワインは買える。有名なのがYellow Tail。コスパも良くて飲みやすいのでおすすめ。

イエローテイル シラーズ やや辛口 【香り高いベリーとバニラのアロマと】 [ 赤ワイン ミディアムボディ オーストラリア 750ml ]
■ビール

そしてワインと並ぶ、もしくはそれ以上に飲まれているのがビール。
しかもビールは州ごとにブランドがあるのが特徴で、地元愛も強い。
代表的なのはこんな感じ:
・VB (VIC)
・Tooheys (NSW)
・XXXX Gold (QLD)
・Great Northern (QLD)
・Carlton Draught
・4 PINE
・Stone Wood
・Hard Rated
これらは基本どこのバーでも見かける。
自分はシドニー中心部のバーで働いてたが、XXXX Goldが異常に安くて、1ジャグ$10とかだった。日本じゃ考えられない価格。
海外メーカーだとコロナ、ハイネケン、バドワイザーも定番。ただしオーストラリア産よりは高い。
あと地味に驚いたのが、日本のお酒が増えてきていること。
アサヒ、キリン、さらには氷結まで見かけるようになったのは衝撃だった。チューハイ文化が受け入れられてるのは日本人としてちょっと嬉しい。
ただし値段は鬼高い。アサヒ1杯$20は普通にある。観光客価格すぎる。
■その他
ワイン、ビール以外だとコークハイ系やRTD(Ready To Drink)が人気。
・カナディアンクラブ
・キャプテンモーガン
・バンダバーグ
・ジムビーム
・スミノフ
この中だとカナディアンクラブが圧倒的人気。補充してもすぐ消えるレベル。
最近は氷結やストロングゼロも売られてるが、1缶$8以上なのでコスパは微妙。

↑ブリスベンのバー。たくさんビールの種類があることがわかる
飲んでみてほしいお酒3選
上記の中でも自分が美味しいと思ったお酒を3つ紹介する。
1, 4 PINE

ビールの中で自分がオススメしたいのは4 PINEだ。味はクラフトビール特有のフルーティーな味がしてビールの苦さが嫌いな人でも飲めると思う。バーによっては4 PINEシリーズを専門的に扱ってるところもある。自分がバーで働いてた時、お客さんで注文する時に「Can I have for four 4 PINE?(4 PINEを4つください」」とわざと何のか何なのかわからないがとにかく”フォー”をたくさん言ってくる人もいた。個人的にはオーストラリアのビールの中で1番好きな味だ
2, カナディアンクラブ

カナディアンクラブは本来はただのウィスキーだが、オーストラリアでは缶のカナディアンクラブはコークハイボールとして売られている。自分は元々コークハイボールが全然好きじゃなく、あの味を美味しいと思ってる人の気持ちが理解できなかったが、カナディアンクラブを飲んだ時に初めてコークハイボールの美味しさが理解できた。日本でも普通のウィスキーとしてカナディアンクラブを買ってコークハイボールを作ったが、あの味は再現できなかった。あの美味さはオーストラリアで売ってる缶のカナディアンクラブでしか再現できないのかもしれない。
3, VB

クラフトビール以外であれば自分的にはVBだと思う。ビクトリア州のビールだが、割と飲みやすいと思う。日本でも一時期コンビニとかで売ってる時もあった。ビクトリア州の州都・メルボルンに行った時に飲もうと思ったが、意外なことにどこのバーにも無くて困った。空港には普通に売っていたが、メルボルンではそこまで飲まれてないのかもしれない?
まとめ
・オーストラリアではお酒はコミュニケーションの中心的存在
・ワインとビールが主流で、特にワインはめちゃくちゃ安い
・ルールは日本より厳しいので事前に理解しておくべき
オーストラリアは移民国家なので、オーストラリアのお酒はもちろん、色々な国のお酒も楽しめるのが魅力の1つ。自分も現地でチャミスルやマルガリータを知った。
日本酒や梅酒も普通に売っているので、日本との違いを感じながら飲むのも面白い。
もしオーストラリアに行くなら、ぜひ現地のお酒文化を楽しんでほしい。
そして何より、飲み過ぎには本当に注意して。楽しい思い出にするか、黒歴史にするかは自分次第。


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